海外の大学や大学院への留学を目指す場合、多くの教育機関でIELTS(アイエルツ)のスコア提出が求められる。IELTSはイギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドを中心に広く採用されている英語能力試験で、近頃ではアメリカの大学でも受け入れが進んでいる。
この記事では、留学に必要なIELTSスコアの目安を国別・大学別に紹介するとともに、効果的な対策法や勉強のコツを詳しく解説していく。

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IELTSとは?試験の基本情報
IELTS(International English Language Testing System)は、英語力を4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)で測定する国際的な英語試験だ。ブリティッシュ・カウンシル、IDP、ケンブリッジ大学英語検定機構が共同で運営している。
IELTSの種類
- IELTS Academic(アカデミック):大学・大学院への留学や、専門職の登録に使用。留学目的であればこちらを受験する
- IELTS General Training(ジェネラル・トレーニング):移住やワーキングホリデー、一般的な英語力の証明に使用
スコアの仕組み
IELTSのスコアは1.0〜9.0のバンドスコアで評価される。各セクション(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)ごとにバンドスコアが出され、4セクションの平均値が「オーバーオール・バンドスコア」として算出される。
日本人受験者の平均スコアはおおよそ5.5〜6.0程度とされている。
留学に必要なIELTSスコアの目安
留学に求められるIELTSスコアは、留学先の国や大学、学位レベルによって異なる。以下は一般的な目安だ。
国別の必要スコア目安
| 国 | 大学学部 | 大学院 |
|---|---|---|
| イギリス | 6.0〜6.5 | 6.5〜7.0 |
| オーストラリア | 6.0〜6.5 | 6.5〜7.0 |
| カナダ | 6.0〜6.5 | 6.5〜7.0 |
| ニュージーランド | 5.5〜6.0 | 6.5 |
| アメリカ | 5.5〜6.5 | 6.5〜7.0 |
上記はあくまで一般的な目安。大学やプログラムごとに求められるスコアは異なるため、志望校の公式サイトで正確な要件を確認すること。オーバーオールスコアだけでなく、各セクションの最低スコアが設定されている場合も多い。
語学留学の場合
語学学校への留学の場合、入学にIELTSスコアが不要なケースも多い。ただし、クラス分けの参考としてIELTSスコアが使われることがあるため、事前に受験しておくと自分のレベルを把握できて便利だ。

IELTS対策の効果的な勉強法
リーディング対策
IELTSのリーディングは60分で40問を解く必要があり、スピードと正確さの両方が求められる。対策のポイントは以下の通りだ。
- スキミング(全体把握)とスキャニング(情報探し)のテクニックを身につける
- パラグラフごとの要旨を素早く掴む練習をする
- 英字新聞や学術系の英文を日常的に読む習慣をつける
- 時間を計って模擬問題を解き、時間配分の感覚を養う
リスニング対策
リスニングは約30分で40問。イギリス英語が中心だが、オーストラリア英語やアメリカ英語なども出題される。
- BBCやポッドキャストなど、さまざまなアクセントの英語に触れる
- メモ取りの技術を磨く(キーワードを素早く書き留める練習)
- 公式の練習問題で出題パターンに慣れる
ライティング対策
ライティングはTask 1(グラフ・図表の説明、150語以上)とTask 2(エッセイ、250語以上)の2問構成。日本人受験者が苦手とするセクションの一つだ。
- Task 2はPREP法(結論→理由→例→結論)で構成するとスコアが安定する
- Task 1はデータの比較・変化を客観的に描写する練習をする
- 添削サービスを活用してフィードバックをもらう
- パラフレーズ(言い換え)のバリエーションを増やす
スピーキング対策
スピーキングは面接官との対面式で約11〜14分。Part 1(自己紹介と日常的な質問)、Part 2(2分間のスピーチ)、Part 3(ディスカッション)の3パートから構成される。
- 日常的に英語で話す機会を作る(オンライン英会話など)
- Part 2のスピーチ練習は、タイマーを使って2分間話し続ける訓練をする
- 意見を述べる際の構文パターンを覚えておく(I believe… because…など)
- 流暢さと一貫性が評価されるため、完璧な文法より自然に話し続けることを意識する
IELTSのスピーキングは対面式のため、アイコンタクトや自然な相槌など、コミュニケーション面も意識しよう。緊張して話せなくなるのが一番もったいないので、模擬面接で慣れておくのがおすすめだ。

IELTS対策の学習スケジュール
目標スコアや現在のレベルによって必要な学習期間は異なるが、一般的な目安は以下の通りだ。
- 現在のスコアから0.5アップ:2〜3ヶ月程度の集中学習
- 現在のスコアから1.0アップ:3〜6ヶ月程度の継続学習
- 現在のスコアから1.5以上アップ:6ヶ月〜1年程度の長期学習
まずは公式の模擬テストで自分の現在のレベルを把握し、目標スコアとのギャップを確認してから学習計画を立てるのがおすすめだ。
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よくある質問(Q&A)
Q. IELTSとTOEFLはどちらを受けるべき?
志望校が両方のスコアを受け入れている場合、自分が得意なほうを選ぶとよい。IELTSは手書きのライティングと対面式のスピーキングが特徴で、TOEFLはパソコンベースの試験だ。イギリス・オーストラリアへの留学であればIELTSが推奨されることが多い。
Q. IELTSのスコアの有効期限は?
IELTSのスコアの有効期限は受験日から2年間。留学の出願時にスコアが有効期限内であるよう、受験時期を逆算して計画しよう。
Q. IELTSは何回でも受験できる?
IELTSには受験回数の制限はなく、何度でも受験可能だ。ただし、スコアアップには一定の学習期間が必要なため、やみくもに受験するよりもしっかり準備してから受けるほうが効率的だ。
Q. IELTSのスコアが足りない場合は留学できない?
大学によっては、スコアが少し足りない場合でも条件付き入学(Conditional Offer)が認められることがある。大学付属の語学コースや進学準備コース(パスウェイプログラム)を経て正規課程に進む方法もあるため、諦めずに志望校に問い合わせてみよう。

まとめ
IELTSは留学への扉を開く重要な試験だ。必要スコアは留学先や学位レベルによって5.5〜7.0程度と幅があるため、まずは志望校の要件を確認することが第一歩になる。
対策は4技能をバランスよく鍛えることがポイントで、特に日本人が苦手とするライティングとスピーキングには重点的に取り組もう。公式問題集を使った実戦的な練習と、オンライン英会話を組み合わせた学習が効果的だ。
留学に必要な英語力の全体像については「留学に必要な英語力の目安はTOEIC何点?留学タイプ別に徹底解説」もあわせて読んでみてほしい。
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